ソファについてのいろいろ話(45)
ソファまわりの色々な事柄について見聞きしたこと、感じたことを綴ってまいります。
よろしくお付き合い下さい。
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第45回テーマ 「 美しさを支える手仕事 」
前回の「訪問日記」 で 触れた羽毛の座クッションの隅に
ウレタンを入れる話。
もう少し、詳しくご紹介したいと思います。
羽毛のクッションにウレタンを入れる。
何のために?なぜ手作業で?
よく分かりませんよね。
GRAVITAのクッションには、
信じられないほど大量の羽毛が、「もうこれ以上は入らない!」
というほど詰め込まれています。
それはクッションの厚みと
触った時の弾力で分かっていただけると思います。
とはいえ、羽毛は羽毛。
体重をかけていくと、ゆっくり、ゆっくり空気が抜けて、
いつかはお尻が底にコツンとついてしまう感触、
いわゆる底つき感が生まれます。
それを防ぐために、高気密のウレタンを
しかし、担当者の話にもあったように
押したり、叩いたり、筋肉痛になりながら
苦労してウレタンを入れるのには
もう一つ大きな理由があります。
それは、デザイン通りの美しさを形にするため。
GRAVITAのソファは、デザイン性でも皆様に高い評価を受けています。
例えば木フレームの流れるようなフォルムは木工職人の仕事、
座クッションのまっすぐな線やキリリと立った角を出すのは、
仕上げ担当の仕事です。
座クッションの四隅にウレタンを滑り込ませ、
きっちりと線と角を整える。
機械でやると、波打ったりきれいに隅まで入らなかったりして
うまくいきません。
何度も確認し、微調整しながらの仕上げは、
やはり、手仕事でしかできないものなのです。
皆がデザイン通りの正確な線を仕上げることで、
GRAVITAのソファは完成します。
そして、GRAVITAのソファの美しさは
地道な手仕事で支えられているのです。