ソファについてのいろいろ話(36) 「 シンメトリー 」

ソファについてのいろいろ話

 

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ソファまわりの色々な事柄について見聞きしたこと、感じたことを綴ってまいります。
よろしくお付き合い下さい。
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第36回テーマ 「 シンメトリー 」
 
 
車やテレビといった工業製品の多くが、
シンメトリー(左右対称)の形をしています。
 
動物や昆虫、人間もまた、
基本的にその形はシンメトリーであることが大半です。
 
どれも長い時間をかけて築き上げられた形。
機能を持つもの、成長するもの、生活していくものに、
左と右のバランスが異なる形はそぐわないということでしょうか。
 
 
確かに、シンメトリーな形は、
見る者にも、安定や安心を感じさせます。
 
 
しかし、さらに視点を絞ってみると、
シンメトリーの中にも実は
アシンメトリー(左右非対称)が存在しています。
 
たとえば、仏像。
一見シンメトリーな形ですが、その顔をよくよく見ると、
目の大きさ、頬のふくらみ、眉の位置など、
微妙に左右の作りが違っています。
 
これが表情となって、見る人の心に訴え、
安らぎや幸福を感じさせるのだそうです。
 
 
人間の顔だって、左右どちらか一方の顔を2つ合わせても
本人の顔にならない。
つまり、アシンメトリーであることは有名ですね。
 
 
これらのことを、ソファに置きかえて考えてみると、どうでしょう。
 
くつろぐという機能を大前提に作られているソファ。
例えば↓ そのデザインは、ほとんどがシンメトリー。
 
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しかし、さらに細かく分類すると、
ワンアームやカウチのような例外もあります。
 
GRAVITAでいうなら、アームや背もたれの位置を変えられる
[TB-M]がまさに代表例 ↓ 。
 
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はるか昔に作られた仏像と同じように、
いたずらに左右の形を変えているのではなく、
綿密に計算されているからこそ、
そのアシンメトリーなデザインが、
“味”として受け入れられているのでしょう。
 
 
その塩梅がデザインの力ということでしょうか。
安定感のシンメトリー、味わい深いアシンメトリー、
全くことなる印象を持ちますが、
選ぶ時は、どちらが好きか、落ちつくか、
それだけを考えればいいのだと思います。
 
深いですね。。。